こんにちは、やまとです。
学生の頃に、学科の先生の影響で読書が習慣になりました。
今では読書をしていないと、「知識が増えていない、ヤバイ…」と思うようにまでなりました笑
ということで、今回は久しぶりの書評記事で【クリス・アンダーソン著:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略】について紹介していきます。
クリス・アンダーソンは、有名なロングテールという概念を提唱した人物なので、その人が考えるフリー〈無料〉の概念に興味が湧いたので本書を読みました。
それでは、クリス・アンダーソン著のフリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略について紹介していきます。
フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略って、どんな本?
一言で言えば、フリー〈無料〉の上で成り立つ仕組み(ビジネス)の完全まとめのような本です。
フリーの概念や歴史から始まり、デジタル世界でのフリーの使われ方がIT業界や新聞雑誌業界のビジネスモデルを例に解説されています。
また、経済学的な視点からフリーのインパクトや情報がフリーになりたがることについても解説されています。
個人的には、巻末のフリーを利用した50のビジネスモデルが興味深かったです。
本書を購入した動機
ブログを始め、ITを活用したビジネスを持って育てていきたいという思いがあって本書を手に取りました。
また、現代のビジネス市場はIT業界がもっとも力を持っているので、そのビジネスへの理解を高めたいという思いがありました。
まとめると、IT業界への理解を高めつつ、個人としてエッセンスを取り入れながら稼いでいきたい!って感じになりますね。
本書をオススメしたい人
出口戦略を考えた読書が効果的だと思うので、本書をオススメしたい人をまとめておきます。
本記事を読んでいただいた方に、参考にしてもらえると嬉しいです。
・ITを活用した副業をしたい人
・IT業界への理解を深めたい人
・現代のビジネス市場でもっとも力を持つ、IT業界のビジネスモデルについて学びたい人
・ITビジネスの仕組みを学びたい個人投資家
本書をオススメしたい人はこのあたりで、IT業界で働いていたり、IT業界への転職を考えている人など、何らかの形でITの世界と関わる人となります。
フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略を読んで印象に残った言葉
本書を読んで印象に残った言葉を5つ紹介します。
かなり長い文章を抜粋していますが、単発で文章を抜き出すと内容が伝わりにくいと思い、全体を抜粋しました。
ぜひ、ここは読んでみて下さい!
二一世紀におけるフリーの力を予測させる最初の徴候は、娯楽、教養、報道とさまざまに姿を変えられるラジオというメディアが二〇世紀に登場したときに見られる。今日、市場に参入する最も破壊的な方法は、既存のビジネスモデルの経済的意味を消滅させることだ。つまり、既存ビジネスが収益源としている商品をタダにするのだ。すると、その市場の顧客はいっせいにその新規参入者のところへ押しかけるので、そこで別のモノを売りつければいい。
出典:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン p.69
消費者からすると、安いことと無料のあいだには大きな差がある。ものをタダであげればバイラルマーケティング〔いわゆる口コミを利用するマーケティング戦略〕になりうる。一セントでも請求すれば、それはまったく別で苦労して顧客をかき集めるビジネスのひとつになってしまう。つまり、無料はひとつの市場を形成し、いくらであろうと有料になると別の市場になるのだ。多くの場合で、それがすばらしい市場とダメな市場の違いになる。
出典:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン p.101
このふたつの話を裏側から見れば、ほんのわずかな金額でも課金することによって、大きく参入者を減らすのだと言える。グーグルの場合、有料になればお菓子を食べる人が大きく減っただろう。慈善活動の場合も、乗車パスの再発行件数が大きく減った。これがフリーにおけるトレードオフの関係だ。フリーはモノやサービを最大数の人に届ける最良の方法だが、それを目標としていないときには(グーグルはスナック菓子の消費を最大にしたいわけではない)、逆効果になりかねない。
出典:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン p.108
今日のグーグルは、画像編集ソフトからワープロ、スプレッドシートまで一〇〇近いサービスのほとんどを無料で提供している。本当にタダで、なんの条件もつかない。これこそ現代のデジタル企業がするべきことだー多くのものをタダで与えて、少ないものからお金をとる。
出典:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン p.191
どこがまちがっているかわかっただろうか。価値のものさしが金銭しかないというところだ。ウェブは主に2つの非貨幣単位で構成されている。注目(トラフィック)と評判(リンク)だ。両方とも、無料のコンテンツやサービスにおいてとても重要なものだ。そしてグーグルのバランスシートを見れば一目瞭然なように、このふたつの通貨のどちらかでも金銭に変えるのはとても簡単なのだ。
出典:フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン p.370
フリーの視点から本質に迫った言葉が多く、IT業界、ITビジネスの核を学ぶことができる文章が非常に多く盛り込まれています。
終わりに
専門用語が度々出てきて難しかったものの、事例を参考にしながら解説されている本なので、とても読みやすかったです。
今まで何となく分かった気になっていたITビジネスについて、本質的な理解に繋がったと感じています。
ITビジネスへの理解を深めたい方は、ぜひ読んでみて下さい!
ということで、以上になります。